2023年3月30日木曜日

天気予報と彼

高校生1年生の頃、私は学年一かっこいいと思っていたAくんがいました。しかし彼は天気が悪いと学校をサボるというクセモノ。そんな彼に対し、最初はかっこいい!と騒いでいた私の憧れのような恋心も冷めていたのですが…。ある冬の日、軽音楽部でバンドを組んでいた私にAくんからメールが。それは、今度のクリスマスライブに出るのか?といったものでした。ライブのトップバッターで場を温めなければいけなかった私だったので、「良かったら見に来てよ!」とAくんを誘うと、Aくんも「絶対行くね」と返事をくれ、クリスマスライブを見に来てくれる約束をしました。 しかし、ライブ当日の天気は雨。例によってAくんは授業をサボり。本番前に事情を知っているバンドメンバーに「アイツ嘘つき!」と文句を言っていました。するとバンドメンバーの1人が、「もしかしてアイツ来てたりするんじゃないの?教室見てくる!」と言って走って行き、5分もしない内に満面の笑みで戻ってきて一言「来てる!」え?そんなことある?とドキドキしながらトップバッターでステージに出ると、暗い教室の1番後ろで立っているAくんらしきシルエット。ライブ中はAくんのことしか考えられませんでした。私の出番終了後、すぐにAくんから「楽しかった!」というメール。私史上1番きゅんきゅんして恋に落ちた瞬間でした。