2022年10月4日火曜日

長い片思いの末に

美術予備校に通っていた高校1年生の時、同じところにいた高校2年生の先輩に恋しました。絵がとても上手で、ちょっと抜けたところもあり、全く喋れませんでしたが同じ部屋で絵を描いているだけで幸せだなーと感じていました。先輩が高校3年生になると受験科に上がってしまい、同じ教室、同じ時間ではなくなってしまいましたが、それでもたまに顔が見れるだけで幸せでした。私が高3になった時、倍率の高い美大を目指していた先輩は浪人生としてまだ予備校にいたので、先輩には申し訳ないですが私は嬉しかったです。しかしその年、私が先に大学に合格し、先輩は二浪目が決まりました。もう会うこともないだろうと、自分の初恋にさよならして、大学ではそれなりに楽しく4年間過ごしました。まだまだ作りたいものがあり、大学院へ進学しました。大学院1年生も終わりの頃、なぜかふと、あの先輩のことを思い出しました。風の噂で、私が大学に受かった次の年に第二志望の大学へ進学したと聞いていたため、きっと彼は大学4年、卒業制作の年のはずです。どんな作品を作ってるだろうと気になった私は、友人づてに聞いたLINEで連絡をとり、彼の卒業制作展示へ行き、そこで初めて7年前から好きだった彼と話すことができました。その後もどこか遊びに行こうと誘ったり誘われたりして色々なところへ出かけ、結局3回目のデートで告白してもらい付き合いました。しかし、なんせ片思い期間が長く、私の中で彼の理想のイメージができてしまっていたのか、現実の彼にがっかりしてしまい2ヶ月でお別れしました。もう少し付き合っていれば彼の良いところももっと分かったのかもしれないなと今は思います。